オーバーハウゼン映画祭報告  2004.6.1

号外T&U(= 下の関連記事T&U)で触れられなかったことを記して、この〈号外シリーズ〉を終了しようと思いますので、少々長くなりそうですが、お付き合いのほど宜しくお願い致します。

さて、前にも触れたと思いますが、オーバーハウゼン国際短篇映画祭の開催期間は4月29日から5月4日まで 〜〜 それは日本のゴールデンウィークと重なるため、飛行機を確保するのに苦労しました。

それでもインターネットで探すと、26日成田発のオーストリア航空、ウイーン経由フランクフルト行が10万5千円で見つかりました ――!
改めて、インターネットの有難さを知ったという次第ですが、この時期は1日遅いと倍近く跳ね上がりますので、映画祭が始まる3日前に出発したというわけで、翌27日はフランクフルトの市内観光と博物館を巡り、28日はヴュルツブルグ、更にローテンブルグへと足を伸ばし、ドイツの豊な歴史が物語る建造物や美術作品に堪能しました。

そして、29日――、
フランクフルトから新幹線(ICE)に乗って2時間 〜〜 車窓に広がる緑豊な風景を楽しみながら行くと、昼下がりにオーバーハウゼンに到着します。
駅前に設けられた映画祭事務局の受付けで何とか手続きを済ませてホッとしていると、「Are you Mr.Kanai Kastu?」と青い瞳の麗人に声をかけられました!

これまで外国人と接する機会は極めて少なく、ヨーロッパに来たのも初めてだったので、いきなり自分の名前を呼ばれて吃驚仰天 ――!
すると彼女は、「1994年に大久保賢一さんと一緒の司会で貴方の映画を観ましたが、非常に重要な作品だと思いました。50回という記念すべきこの映画祭に来て頂けて本当に嬉しく思っています 〜〜」だいたいこういった内容だったと思いますが、こちらが語学に弱いことを察して、易しい単語を選びながらゆっくりと話してくれました。

ぼくの映画がオーバーハウゼンで上映されたのはこれまでに2回あり、最初は’71年に『無人列島』がスイスのニヨン国際映画祭で大賞を獲った直後にここの招待作品となっています。そして彼女が観たという'94年の2回目は〈日本映画特集〉という形だったと思いますが、イメージフォーラムからの依頼で『無人列島』と『夢走る』のプリントを送っています。

しかし、その時の様子などは殆んど知らされていませんでしたので他人事のように思っていましたが、彼女が観てくれていて、作品を憶えていてくれたのだと思うと感激 ―― 急いで手を差し伸べ握手をさせて貰いました。(笑)
このマリア様のような御仁こそ誰あろう、当時のディレクター:アンゲラ・ハートさんだったというわけです!

その日の宵は、街外れの奇妙なドームの中でオープニング・セレモニー 〜〜 夜空に向って聳え立つその円柱形の巨大なホールは、以前はガスの製造所であったのだそうですが、時代の流れの中で中身を一変させ、今は文化活動のユニークな拠点となっていたのです。

このホールの特長は、エコーです。
記念すべき50回ということで出席したシュレーダー首相の声も、ディレクター:ガス氏の声も、それらは巨大な鉄の内壁をよじ登っていって、やがて高い天井で跳ね返り、荘厳な響きとなって場内を包むのでした!
そのサウンドが頗る心地良く、話の内容は解からずともぼくにとって素晴らしい時空になったというわけです。(笑)

開会の挨拶をするディレクターのガス氏 オープニング・パーティーで
町口さん、麻生さん、山田さんと

セレモニーが終わると、階下での立食パーティ 〜〜 そこで何人かの日本人に会いました。
この記念すべき映画祭で〈特集〉が組まれた映像作家の山田勇男さん。その山田さんのプロジュースもしたことのある札幌在住の麻生栄一さん、映像作家で、ぼくにこの映画祭のエントリー・フォームを送ってくれた恩人・中沢あきさん、そしてドイツを舞台に活躍するキュレイタ−の町口由美さんです。
ぼくたち夫婦は勿論ですが、山田さんも、麻生さんも、決して流暢な英語は話せるわけではなかったので、町口さんには大変お世話になりました。

そのパーティで、妻が着物姿で出席したために、ぼくらはTVや報道写真の的になりました。(笑)
しかしそれだけではなく、日本にいたことがあるという元外交官の夫人にも話しかけられました。何と彼女のスカートには着物のデザイン 〜〜 日本が大好きだということでした。
またその着物が縁となり、オーバーハウゼンの第1回の受賞者・カナダ人のローマン・クロイター(Roman Kroitor)監督夫妻とも仲良しになりました。夫妻は大阪万博の時に半年ばかり日本に来ていたのだそうです。

上映前の長蛇の列 ロビーでクロイター監督夫妻と

翌30日からは3つの会場で上映が始まります。
ぼくが出品したインターナショナル・コンペだけでも10プログラム、他に子供向け作品のコンペ、ドイツ人作家のコンペやミュージック・ビデオのコンペなどがあり、更に山田勇男さんとジェーン・パーカーさんの特集 〜〜 そして先述のアンゲラ・ハートさんが担当する歴史部門には何と17プログラムが組まれています。
半世紀前からの貴重な作品を世界中から集めなければならなかったので、ハートさんも苦労されたと思います。

その第1プログラムの中には、クロイター監督の受賞作『Street Railway Switchman』('54)がありました。
冬の夜更けから市電の線路を黙々と点検して回る男の作業風景で、ドキュメンタリータッチで描かれたモノクロ作品です。
無口で無骨な主人公ですが、何処となく愛嬌があり微笑ましく映ります。特に作業を終えて食堂でパンを頬張るラストシーンは心に残りました。

日本人作家の作品には、城之内元晴『プープー』(=日大映研・'60)『ハイレッドセンター・シェルタープラン』('64)松本俊夫『つぶれかけた右眼のために』('68)『アートマン』('75)Ogata Atushi 『Fuyu no tawamure』('93)、そして伊藤高志『ZONE』('95)があり、ぼくの今は亡き盟友:城之内の作品が、こういう形で上映されたことに感激しました。

山田勇男特集は、3プログラムで17作品 ―― 「俺が選ばれていいのかどうか分らないが、これで死んでもいい〜〜」と山田さんはいいましたが、それもその筈で「フェスティバル・カタログ」には何と6ページが割かれていたのです。
彼の作品はイメージフォーラム・フェスティバルで上映されたものは殆んど観ていましたが、未見のものも多かったのでその3プログラムを全て観ることに決めました。
何も遥々ドイツまで来て日本人作家の作品をと思われるかも知れませんが、兎も角彼は人気があり、その人気の秘密を探るにはこういう場が一番だと思ったからであり、結果として幾つかの作品と彼の人となりからその謎が解けたような気も致しました。

しかし映画祭の華は何といってもインターナショナル・コンペです。
そのノミネートされた68作の中で最も人気のあった作品は、イギリスのアーノルド(Andrea Arnold)監督作品『WASP』で、 既に自国の公開で話題を呼んだ35mmの本格的な劇作品 〜〜 4人の子供を抱えたシングル・ママが主人公で、他所の奥さんと取っ組合いの喧嘩になりぼこぼこにされても、この一家は至って元気 〜〜 勝ち誇ったように陽気なのです。(笑)

さて、そのタイトルの『WASP』ですが、辞書を引くと小文字のwaspには「スズメバチ、ジガバチ、怒りっぽい人」などが載っています。確かにこの作品のなかで赤ん坊の口にスズメバチが入り込む重要なシーンがありました。
そして大文字のWASPというのを引くと、そこには「アングロサクソン系の白人新教徒:米国社会では主流を占める彼らを批判的に呼ぶとき用いられることが多い」とありました。

それはともあれ、貧しくとも、エキサイティングに生きるシングル・ママとその子ども達に、超満員の会場は熱気で溢れます。
漏れ聞くところによると、アーノルドさんはオーバーハウゼンの常連だそうで、
「あのヒロインの生き方そのものが、アーノルド」だということでした。

今回が50回ということで、応募作品も例年より遥かに多くありましたが、その分大賞も、銀賞も共に2作品ずつという大盤振る舞いで、この『WASP』は、その銀賞と賞金が最高額の商工会議所賞、そしてキリスト教関係の特別賞も併せて受賞しています。
常連のアーノルド監督ですが、受賞は今回が初めてだそうでこれで溜飲を下げたと思います。(笑)

大賞には、Martin Mejiaさん(コロンビア)『Od−El camino』と、Iris Sara Schillerさん(フランス)『La Tresse de ma mere』が選ばれましたが、共に言語を使わない作品でした。

確かに『Od−El camino』の朦朧とした映像には人々の心を魅了する力がありました。言葉もなく、展開の不明瞭さもあって生じた難解さをも、その映像が超越させる力を持っていたのです。
紗やフォッグ(霧をイメージしたグラス効果)を使っているのかも知れないが、それが湿度の高さを感じさせる部屋へ、奇妙な風景の中へと、巧みに我々を誘い込むのです。
どうやらこれは、病気の子供を持つ男の精神状態を描いているのだろうということが察せられ、その夢と現実の狭間を彷徨うという設定に関しては決して珍しくはありませんが、しかしそれらのことを超えて、その映像の湿気がこれまでにない斬新さを感じさせてくれるのでした。

一方『La Tresse de ma mere』はスタジオの一面だけが背景の作品です。
豊な銀色の髪を椅子の後ろまで垂らした女性らしき人物が後ろ向きに座っていると、やがて黒髪に銀色の髪が混じった30代と覚しき女性(=作者)が現れて、その髪を三つ編みにしたり解いたりして弄びます。
カメラがフロント位置になると顔はその豊な銀の髪によって覆われていましたが、やがて首が一振され、現れたのは60代の顔 〜〜 髪の色は異なりますが、二人が母と娘の関係だということが分ります。
娘は自分の髪に手櫛を入れるがなかなか通りません。が、母の髪はさらさらとして弾力があり、その髪に羨望し、更に嫉妬さえ...女性作家ならではの秀作で、作者は「この髪(plait)が二人の女性の間にある距離」と記しています。

日本人のノミネート作品は、ぼくの『スーパードキュメンタリー 前衛仙術』の他に五島一浩さんの『FADE into WHITE #4』吉井亜矢子さん(映画美学校)『如雨露』がありました。
二人の作品は入選からは惜しくも洩れましたが、前者は脳細胞の中の記憶の検証、後者は植物の因子を持った女の子という共に奇抜な発想で、作品に対する情熱においても入選作に一歩も退けをとってはいなかったと思います。
歴史部門で観た伊藤高志作品の『ZONE』(これはイメージフォーラム・フェスティバルでも観ています)といい、山田勇男特集の作品群といい、改めて日本前衛作品の水準の高さを再確認したという次第です。

オーバーハウゼンは商業作品の映画祭とは違って大らかです。運営委員の方々を初め、観客も、作家たちも、そして街の人たちもみな親切で、清々しい映画祭でした。
しかし、作品に対しては決して優しくはありません。自分に関心のないものになるとお構いなしに席を立ち、スクリーンの前を堂々と横切って帰ってゆきます。その辺りは日本の映画祭とは全く違います。
特に作家が心掛けなければならないのはラスト・シーンで、クレジット・タイトルが出れば拍手が起こり終わったものとみなされるということです。
日本の作家の中には、クレジット・タイトルを出した後もまだ映像を続ける人がままおりますが、気をつけるべきだと思いました。

映画祭のお別れパーティー ハートさんを囲んで山田さんと

このHPには仏語や独語のソフトは入っていないので、人名など正確な表記が出来ておりません――悪しからず。
オーバーハウゼン映画祭HP:受賞者発表
neoneo坐で、『金井勝のスーパードキュメンタリー』公開!


関連記事T 2004.5.18  『前衛仙術』の受賞のわけを考える! 

昨日、オーバーハウゼンから全受賞作品の内容と、選考委員の〈ステートメント〉が送られてきました。

今回は映画祭の様子などを紹介しようと思っていたのですが、〈映像万華〉の訪問者の多くは若い映像作家だと思いますので、拙作・『スーパードキュメンタリー前衛仙術』のどういう点が評価されたのかを知りたいのではと思い、急遽変更したという次第です。

Prize of the FIPRESCI(Jury of International Film Critics)

Member of the Jury:
Laurence Boyce(Great Britain),Rolf-Rudiger Hamacher(Germany),Miroslaw Przylipiak(Poland)

※ コンペの審査は幾つかの部門に分かれていて、
この国際批評家連盟賞の審査員は上記の3名でした。

※ このPCにはドイツ語のソフトが入っておりませんので
ドイツの審査員・
Rolf-Rudiger Hamacherのお名前が
正確な形では表示できません〜〜申し訳ありません。

Super Documentary:Zeneisenjutsu
Kanai Katsu 
Japan 2003,33min,DVCAM / NTSC,colour

Statement:
The award of the FIPRESCI_Jury at the 50th International Short Film Festival Oberhausen goes to a film that displays warmth and originality with
a humanistic message, a self-ironical tone.
It portrays an unpretentious picture of the filmmaker.
The award goes to “Super Documentary:Zeneisenjutsu”.

ステートメント:
第50回オーバーハウゼン国際短篇映画祭 国際批評家連盟賞受賞作は温かく、
独創的人道性と自己風刺を散りばめた、作家のつつましい姿勢を描いたものです。
その受賞作は『スーパードキュメンタリー前衛仙術』です。
(訳・ナオキ)

以上が『スーパードキュメンタリー前衛仙術』に関するものです。
またこの作品を撮り始めたころに粗編集を見て頂いたことのある映像作家・居田伊佐雄氏から祝いのメールを頂きました。
その内容は受賞に対する氏の推論でしたので、掲載の許可をお願い致しました。

金井 勝 様

 「前衛仙術」がオーバーハウゼン国際短編映画祭で国際批評家連盟賞を受賞
されましたことを心からお喜び申し上げます。那田さんのHPで知り、金井さんの
HPの映像かわら版を開いて、オーバーハウゼンに於ける金井さんの雄姿と日本
の華のような奥様の素敵なお姿を拝見しました。
 私が思うには、「前衛仙術」は結果を都合よく解釈することのユーモアと、画面の
なかの主人公が観客に向かって徹底的に元気よく語りかけることの相乗効果に
よって、観客を新鮮で豊かな心の世界に誘うように設計された作品です。庭の植
物や訪れる鳥たちとの交際から説き起こして、人間が自分を取り巻く世界とどの
ように付き合っていくべきかを仙人の立場から説いたような、とぼけているようで
含蓄に富んだ心の世界です。
 また、空間を駆け巡るかのような発声によって観客を心の元気に誘うことが仕
組まれていると思うのですが、実際に効果があるでしょう。真剣な心が優れた仕
組みを作品の中に組み込んでいるのだと思います。
 そして何より主人公の風貌が良いと思います。元気になる仙術にかけやすい
風貌という意味でも良いですし、仙人を描いた東洋の絵画を連想させるという意
味でも作品の要素として決定的に重要であると思います。
 なにはともあれ、おめでとうございます。
 

有難う御座いました。
文中にある「日本の華のような奥様〜〜」には参りましたが、〈発声〉については向こうでも何人もの人に誉められました。
また現在も仙人が棲む、仙人の本場・インドからきたという2人の青年にも絶賛されたので〈風貌〉も良かったのだと思いますよ。(笑)
そして、帰国したら英文のメールがきており、映画祭のカタログを調べるとドイツ・ミュージック・ビデオ部門の受賞者だと解かりましたが、あの「トンツクツー、スットン、スットン、スットントントン〜〜」のリズムに感激したのだそうです 〜〜 専門家にそういわれて悪い気は致しません!

実験映像界のドン・かわなか のぶひろ氏は凄い筆力の持主で、 Webに「酔中日記」というのを連載しています。
そこに拙作の受賞に関する嬉しい記事も時々顔を出しています ―― 普通なら(そこに)リンクを貼らせて貰えれば済むのですが、読むのが追いつかないくらいのスピードで更新していますのでリンクは役に立ちません。そこで許可を得てその部分を切り取らせて頂きました。

その1 5月8日(土)
(前略〜〜)
先日オーバーハウゼン映画祭へ作品とともに行っていた金井勝さんから<イメージ
フォーラム>へ連絡が入り、作品が国際批評家連盟賞を受賞したという。こんなめ
でたい情報を、どうやら嫁はぼくに伝え忘れていたようだ。
『前衛仙術』というこの作品は、長期にわたって撮りためられた日記を、ファンタステ
ィック・ダイアリーといった感じにまとめたもので、日々の現実そのものを素材としな
がらこの作家ならではの表現に仕上げられ、昨年の<イメージフォーラムフェスティ
バル>で公開された。
自身を被写体とした胆力と、巧みなユーモア感覚に舌を巻いたものである。
ともあれこういうユニークな作品が国際舞台で評価されたということは嬉しいかぎり
である…。(〜〜後略)

その2 5月11日(火)
(前略〜〜)
たとえば金井勝監督がオーバーハウゼンで受賞するのは、ぼくとしては当然という
思いがある。なぜならば世界広しといえども、こんなへんてこりんな実験映画を創っ
た作家はいないから。
日記であり、ファンタジーであり、ドラマでもある。なかんずく年齢の問題を、見栄を
張ることなく平然と描いている。ぼくにはできないな〜。

極東の島国だから列強に牙を剥く根性が培われる、ということも、もしかしたらあ
るのかも知れない。といっても、列強と闘って容認できるのは、政治や経済では
なく、あくまでも文化・芸術範疇に限る。
嫉妬深い金井さんは、「列強の作品がどれ程のもんじゃ!」と対抗意識を燃やし
たんだろうなぁ…。 (〜〜後略)

居田さん、かわなかさん有難う御座いました。
次は那田尚史さんが「キネマ旬報」に書かれるそうですので、楽しみにしております。


関連記事そのU 2004.5.10  我が『前衛仙術』はオーバーハウゼンで受賞す! 

短編映画の名門・オーバーハウゼンに行ってきました。
オーバーハウゼン国際短篇映画祭は今年で丁度50回目を迎え、オープニング・セレモニーにはシュレーダー首相も出席し、映画祭全体としてもなかなか盛況でした。
我が『スーパードキュメンタリー前衛仙術』はそのインターナショナル部門にノミネートされましたが、応募作品は何と5,000本 〜〜 その中から選ばれた68本がライバルですので勝ち抜くのは至難の業です。

上映前の挨拶、
左は妻の智子、右は通訳のヤスイさん、

5月2日の12時30分から〈インターナショナル・コンペテーション5〉〜〜 そのプログラムのトップバッターとして『前衛仙術』は登場しましたが、満席の会場のあちこちから時々笑い声が起こり、観客の反応が伝わってきます。
特に植物たちとのシーンでの、「〜〜 オー、ファンキー!ファンキー!」がとてもウケてました。(笑)
上映後には多くの人から声をかけられたし、自国の映画祭への誘いもありました。
中でも映画祭の前ディレクターであり、今回は歴史部門の担当ディレクターであるアンゲラ・ハートさんが、「私も60歳を超えたので非常に良く分ります。この作品は私をとてもハッピーにしてくれました 〜〜」といってくれたのが嬉しく、勇気がわいてきました。

『前衛仙術』の感想を話すハートさん

5月4日の夕方7時からは授賞式。
〈子供&若者〉部門、〈ドイツ国内〉部門に続いて、〈国際批評家連盟賞:The International Critics Prize(FIPRESCI Prize)〉の発表です。
スピーカーからのコールは、
「『Super Documentary Zeneisenjutu』, Kanai Katsu, Japan」 〜〜、会場に拍手の渦が巻き起こりました!
これも奇跡といえば奇跡 〜〜 毎朝散歩の時に唱えていたあの〈キュ!、キュ、キュ!〉の呪文が効いたのかも知れませんね。(笑)
既に『無人列島』『夢走る』で国際賞を獲っていますが、映画祭に出席したのは今回が初めてなので胸が高鳴ります。
ましてオーバーハウゼンはぼくが高校生のころに出来た歴史ある映画祭なので感激もまた一入なのです。

受賞の挨拶
ディレクターのガスさん、審査員のエブラハムさんと司会者

この後、商工会議所賞(これが一番高い賞金)、そして大賞(今年は大賞が2作品)などの発表がありましたが、それらの感想や映画祭の様子などについては、後日この〈かわら版〉で取上げますのでまたのご訪問をお待ちしてます ――!

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